Faculty of Nursing
更新日:2023年05月24日
精神看護学
【領域紹介】精神看護学
精神看護学は、あらゆる領域でさまざまな健康レベルや発達段階にある人に対して、精神看護の基本的な知識?技術を学びます。
そして、こころの健康問題や病を持った人が回復(リカバリ)を体験し、その人らしさを取り戻して生活していくことを、看護職として支援する方法を考え実践する分野です。 ... また精神看護学は、医療施設だけではなく、職場、学校、地域など生活の場において展開されます。さらにあらゆるライフステージにおける人間の精神機能の理解を基盤に、精神機能に障害をもつ人とその家族に対して、セルフケア能力の維持?向上を目的とした看護ケアについて教育?研究を行っています。
授業では、講義、グループワークを行いながら、“精神看護とは何か”などという基本的知識の学習から、プロセスレコード等を用いた“自己理解”や精神疾患の学習、紙上事例を用いた看護過程の展開による“対象理解”まで展開しています。さらに、精神機能に障害をもった当事者の方を授業に招き、様々な体験談を話してもらい、対象理解を深めるような授業も行っています。これらの学習の次の段階として、病院等での臨地実習では、精神機能に障害をもった人の生活背景などを理解することにより“その人の持てる力を生かした看護ケア”という視点を大切に教育しています。
また、当領域での研究は、病院での入院している患者から地域で生活している精神機能に障害をもった当事者まで、幅広く研究を行っています。特に様々な依存症やウーマンズメンタルヘルスなどの研究では数多くの学会発表や論文発表を行っています。
現代社会は、精神的ストレスに満ちてます。うつ、自殺、若者のひきこもり、不登校、アルコール依存症など、心の病気や問題でケアを必要としている人が増加しています。
また、災害や不慮の事故等で被害を受けた人々に対して、心のケアが必要であるという認識が一般的になり、精神保健の重要性が高まっています。
入院の長期化により地域に帰る場所を失った人の「社会的入院」の解消を目指し、国も「入院医療中心から地域生活中心」のための対策を進めています。
「精神科に興味がある」、「精神科の看護師を目指したい」という学生の方は、精神看護学領域で一緒に研究などに取り組んでみませんか。