更新日:2024年07月11日
研究紹介
【文芸学研究科】文芸学研究科修士課程1年生が研究コンペ「ラーニングイノベーショングランプリ2024」にて「優秀賞」を受賞しました
中国からの留学で文芸学研究科に在籍している楊 佳瑞(ヨウ カズイ)さんが、下記の研究コンペに研究室の代表として応募し、見事に「優秀ラーニングイノベーション賞」を受賞されました。ヨウさんの研究は、主に漢字に不慣れな欧米人(非漢字圏)の日本語学習者に、AR(拡張現実)を活用し、スマホなどから漢字をイメージとして楽しく学習できる仕組みを提案するものです。特徴的なのは、約2千年前から成立している漢字分類の原典である「六書」に倣い、現実の漢字カードや手書きで書いた漢字等から、AR技術を活用し「六書」のイメージを3DCGや音などにより現実のカード上に浮かび上がらせて学習できる点です。本来「六書」は優れた漢字分類法であると共に漢字をイメージ学習する大変良い教材でもあります。しかし、「六書」イメージは膨大かつ難解なものもあり書物の上で解説しようとしても2次元平面には限界があります。今回のヨウさんの研究は歴史ある解説内容を現代技術を応用し、より理解しやすいメディアに進化させようとする文芸学研究科にふさわしい研究とも言えます。
ラーニングイノベーショングランプリ2024
(以下、本研究コンペ概要を抜粋して紹介します。)
新的なラーニングテクノロジーを世に広めることを目的とし、産学連携の新たな枠組みが確立できることを目指しています。これまでにない学習?教育方法やスタイル、革新的なラーニングテクノロジーを発掘し、新たな学習?教育環境を提案するため、高等教育機関の研究室の学生や若手研究者を主とする研究チームからの提案を募ります。
主催:一般社団法人ラーニングイノベーションコンソシアム(LIC)
協賛:日本情報科教育学会、日本教育工学会、人工知能学会、情報処理学会CLE研究会、電子情報通信学会教育工学研究会、学習分析学会
「優秀ラーニングイノベーション賞」受賞
授賞式:2022年7月17日(受賞者プレゼンテーション,表彰式:東京国際フォーラム)
研究タイトル:非漢字圏学習者向け六書によるARイメージ漢字学習UXデザイン
(タイトルをクリックすると1次審査の研究解説をご覧になれます)
研究概要:漢字学習が困難な原因は、1文字で意味を表し、その数が多いことにある。そもそも漢字は字の形そのものに意味がありイメージとして理解?習得する必要がある。他方、後漢時代に許慎により六書を基にした「説文解字」が編纂され、優れた内容から現代まで漢字分類の基準となっている。本研究では、二千年来漢字理解の基となる六書に従い、漢字の造字や運用原理をARを活用しイメージとして理解?習得できるようにするものである。
研究プレゼン内容:2次審査の応募内容はこちらをクリックするとご覧になれます。