Faculty of Nursing
更新日:2022年02月01日
授業紹介
【看護学部】1年生が胸腹部のフィジカルアセスメントを演習で学びました
看護学部1年生は、「ヘルスアセスメント論」という授業の中で、対象の健康状態を把握するために必要なフィジカルアセスメント(身体の状態を評価?査定すること)の基本的な技術を学びます。
フィジカルアセスメントの基本的な技術には視診?触診?打診?聴診があります。視診は視覚?嗅覚?聴覚を用いて観察する技術で、触診は直接手で触れて観察する技術です。打診は体の表面を指や器具で叩いて音で身体の内部の状態を判断する技術で、聴診は聴診器を用いて身体の内部の音を聴き取る技術です。
今回の演習では、胸部の聴診と腹部の聴診?触診を実施しました。
【演習1】聴診する場所にマーキングする
呼吸音を聴き取るには、正しい聴診の場所を理解することが求められます。そのため看護師役は、患者役の胸の前面に10ヶ所、背中に10ヶ所、聴診する場所が分かるようにマークとなるシールを貼り、その位置が正しいかどうか教員によるチェックを受けます。
【演習2】呼吸音の聴取(聴き取り)
看護師役は、患者役の学生の正常な呼吸音を聴取します。その後、異常な呼吸音が設定された医療機器モデルのシミュレーターの呼吸音を聴取します。(写真1.2)
【演習3】腹部の聴診(聴診器で聴き取り)と触診(手で触れて確かめる)
腹部は、患者さんを緊張させないように聴診から触診の順で実施します。患者役のお臍の右下1ヶ所で腸蠕動音(腸が動く音)を聴取できたら、膝を立ててもらい腹部の緊張を和らげて触診を行います。
初めて聴く呼吸音や腸蠕動音に戸惑いながらも、正常な音と異常な音の違いがわかるようになったようです。正確に聴取する技術は、呼吸器や消化器の解剖を思い出しながら、ディスカッションで学びを共有することができました。現在、病気のメカニズムを学習中のため、今後は異常な音から考えられる症状や病気の状態のアセスメントが課題になります。
(基礎看護学領域)