更新日:2018年07月12日
研究紹介
福井市郷土歴史博物館の委託で大礼服を修復しています。
被服平面造形研究室では福井市郷土歴史博物館越葵文庫寄託の大礼服「大桐花文上着?ズボン?ベスト」の修復を行っています。この作品はスパンコールと金糸などにより立体的に桐文様が刺繍され、明治時代に実際に着装されていた洋服です。この研究は被服学科として横断的に取り組んでいます。被服造形学研究室は洋服の型紙を復元し、作品の裏地の欠損箇所の形状を導き出します。また被服材料研究室は洋服が縫われた糸の素材を判定し、修復材料を決定します。このように修復を行うことで、日本の貴重な染織文化財を次世代に継承することへと繋がります。
福井市郷土歴史博物館越葵文庫寄託作品 「大礼服 大桐花文上着」 |
上着裏地の損傷状態 |
上着表地の縫い目ほつれ状態 |
修理前調査 |
作品のクリーニング |
型紙復元のための調査 |
繊維の顕微鏡観察 |