更新日:2020年04月30日
授業紹介
被服平面造形学特論では染織文化財保存に関わる授業を行っています
共立女子大学では五島美術館(東京都世田谷区)と連携協力に関する協定を結び、今年で4年目となりました。過去2年間は同館所蔵の「金屏風」を収めるための収納袋、また一昨年は同館所蔵「源氏物語図屏風」(江戸時代?18世紀)の保存用収納袋を大学院家政学研究科被服学専攻の授業を通して制作しました。今年も同様に大学院の授業「被服平面造形学特論」では、橋本関雪筆「藤に馬」屏風(大正2年(1913)頃/六曲一双)の収納袋(右隻用)を、旧袋やこれまでの実績などを参考に制作しました。素材に関しては学芸員の方々と検討をし、従来の袋に比べると作品に触れる素材をより薄手にし、作品にかかる負荷や通気性を考慮しました。また補強のために力布の大きさを変更し、より丈夫さを維持できるような工夫をしました。制作過程においては、学芸員の方々に、実際に屏風を収納していただき、安全性と使用しやすさなどについて双方の意見を重ねて進行しました。今後も美術館と協力して、文化財の保護、保存について知識と技術の習得を目指していきます。
屏風の収納袋を納品した様子 | 刺繍部分 |
作業風景 |