更新日:2023年09月22日
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【家政学部 児童学科】「毎日新聞」2023年8月12日(火)、「日本経済新聞」2023年8月27日(日)朝刊、「日本経済新聞」2023年8月29日(火)夕刊に、児童学科の小林正泰准教授の「復興小学校」に関するインタビュー記事が掲載されました。
今年は関東大震災100年という節目の年です。1923年の関東大震災で甚大な被害を受けた小学校の中で117校が「復興小学校」として再スタートしました。
記事の中で、小林正泰准教授(教育史)は、117校の「復興小学校」の中で現存するのは、泰明小学校(中央区)、常盤小学校(中央区)、黒門小学校(台東区)、待乳山小学校(台東区、現在は東浅草小学校)の4校で一部保存や転用による現存を含めて11校となっているとのこと。また、小学校を再建する際に、耐震や耐火性能の高い鉄筋コンクリート造を採用し、地震が起きたらすぐ校庭に避難できるよう、3階建ての低層校舎とし、玄関や廊下、階段の幅を広くするなどの工夫を凝らして、1945年の東京大空襲でも焼けずに残り、家を失った住民たちの避難所となりました。
さらに、小林准教授によると、復興小学校の設計には、大正時代の新教育運動の理念が取り入れられているとのこと。つまり、教育の中心を教師?大人から子どもに移し、自発的な学びを重視した運動です。具体的には、教室に教壇を設けず、その分、黒板の高さを下げるといった提案もなされ、一方的に子どもが授業を聞くのではなく、子ども自ら前に出て黒板に字や絵を書くことを想定した構造になっています。「復興小学校」は、教育史を考える上で貴重な建築物なのです。
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