Faculty of International Studies
更新日:2018年05月10日
【国際学部】基礎ゼミ学外研修(第一グループ)を実施しました。
国際学部では、1年前期の演習科目である基礎ゼミナールにおいて学外研修を実施し、神田?神保町という立地を活かし、各クラスでキャンパス周辺のさまざまな場所を訪れ、学習意欲の向上やクラスメイトとの親睦を図っています。以下では、本年度開講の13クラスのうち、第1グループの3つのゼミの学外研修について報告します。
石井ゼミの学外研修は,浅草から日の出桟橋までを観光船でくだる隅田川クルーズでした。当日は心配された雨も降らず,ゴールデンウィーク直前の金曜日の夕方ということもあり,みんなの足取りも軽く,浅草のアサヒビール本社ビルの対岸にある乗船場に向かいました。
18時00分発という遅い便だったので,乗客もまばらで貸し切り気分でした。スカイツリーを見上げる乗船場から出発し,浅草や築地沿岸の伝統的な風景や,それと対照的な月島のタワーマンション群のようなポストモダンな景観の間を縫って船は進みました。学生さんたちは,ウォーターフロントの景観を観察することよりも,持ち込んだおやつで小腹を満たすことや,入学後知り合って間もない新しい友人と会話を楽しむことに夢中だったようです。
出発時はまだ夕日がさしていたものの,日の出桟橋に到着するころにはすっかり宵の帳がおり,川岸の建物の灯りが水面を照らす幻想的な雰囲気のなかで研修も終了となりました。
西山担任の基礎ゼミクラスは、GW初日であった4月28日(土)の午後、大学から歩いて10分ほどの位置にある、九段下の昭和館を訪問しました。ガイドの方の丁寧かつ臨場感あふれる解説によって、昭和の戦前、戦中、戦後の人々の暮らしぶりについて学び、思いをはせることができました。
戦後直後の栄養失調の子供たちについて報じる当時のニュース映画を見る学生たち
戦後の展示スペースでは、なんと本学の学生募集ポスターを発見!1955年(昭和30年)のもので、女性の教育の機会が広がっていく例として本学が取り上げられていたことは、うれしい驚きでした。大学220名、短大450名という募集人数、さらに学部もまだ家政学部と文芸学部の2学部のみだったということで(国際学部の前身国際文化学部は1990年設立)、女子の高等教育がその後さらに変化?発展し、現在に至っていることもわかりました。
ガイドの方によると、5万点以上の史料を保管している昭和館では、さまざまな史料を定期的に入れ替えで展示しているとのこと。私たちは運がよかったです(次回の入れ替えは6月とのこと。ポスターを見たい人はぜひお早めに!)。
1955年の共立女子大学の入学募集ポスター
* 上掲の館内の様子や展示物の写真については、昭和館のご厚意でHPへの掲載を許可していただきました。記して御礼申し上げます。
運がよかったといえば、2つの特別展示-「女学生たちの青春~戦前から戦中、そして戦後へ~」、そして「希望を追いかけて ~フロリダ州立大学所蔵写真展~」-も、5月6日の展示終了の前に見ることができました。とくに前者では、街中の通学路で友達同士談笑する女学生たちの写真のすぐとなりに、同じ学生たちがガスマスクをつけて行進している写真が並んでいました。祖母、あるいは曾祖母世代の女性たちが70年ほど前、今の自分たちの年齢で経験したありふれた日常生活と、ありふれていない日常生活の光景を、学生たちは興味深く鑑賞していました。
鰐淵ゼミは六本木の国立新美術館を訪れ、「至上の印象派展 ビュールレ?コレクション」展を鑑賞しました。この展覧会はスイスを拠点としたドイツ人コレクター、エミール?ゲオルク?ビュールレの個人コレクションが公開される貴重な機会で、日本ではなかなかお目にかかることができないセザンヌやゴッホなどの第一級の印象派?ポスト印象派の絵画を堪能することのできる素晴らしいものでした。
GW初日ということもあり、展覧会場は大変混雑していましたが、学生たちは真剣な眼差しで作品を一枚一枚鑑賞し、ふだん目にする機会のあまり無い美術作品を前に様々な発見や感想を抱いたようでした。
六本木という都会的な雰囲気と当日の天候にも恵まれ新緑が美しい美術館の周囲の環境も相まって、都心型キャンパスの立地を生かした学びの機会となりました。
* 吉竹ゼミも同日同じ施設を見学、鑑賞しました。