Faculty of International Studies
更新日:2020年05月05日
学生の活動
【国際学部】学生広報委員による取材記事(19)「フェアトレードについて学ぶ」
学生広報委員 尾中美月(2年、取材当時1年)
皆さん”フェアトレード”という言葉をご存じでしょうか?
言葉だけは聞いたことがあっても詳しく内容までは分からないという方も多いと思います。私も今まで実際にフェアトレード商品を購入したり、詳しく学んだことがありませんでした。そこで今回私が住んでいる埼玉県ではどれほどフェアトレードが浸透しているのか調査するためさいたま市浦和区にあり、フェアトレード商品を扱っている「夢工房 MARUYAMA」さんにお話を聞きに行きました。そこで「夢工房 MARUYAMA」さんにフェアトレード商品を置いている団体「コポトッコ バングラデシュ」を紹介していただきました。そして、こちらの団体が主催しているバングラデシュ料理試食会に参加し、活動内容やフェアトレードについてお話を聞きました。
「コポトッコ バングラデシュ」は2004年8月に創立された、バングラデシュの洪水被災地の住民を支援するボランティア団体です。
現在、経済発展を遂げているバングラデシュですが地方では経済格差も広がっています。そのような状況を脱するためには現地の方の技術を上げ、収入を増やすことが重要だと考えた「コポトッコ バングラデシュ」は以下のような活動を行っています。
① 現地の方々のために日本で使われなくなった傘、鉛筆や現地で調達したブランケットを配布すること
② 現地女性の手芸や刺繍の技術を上げるための技術指導やコンテストを開催する。そして現地の女性たちが作った手芸品を日本で販売する
③ 日本でバングラデシュ料理試食会を開催したり、イベントに参加することで交流する機会を増やし、認知度高める
今回はコポトッコ?バングラデシュの活動の一環であるバングラデシュ料理試食会に参加してきました。
【メニュー】
?チキンカレー
?キーマ豆腐カレー
?野菜ビリヤニ
ビリヤニ…インドやその周辺の国で食べられているスパイスと米(バスマティ米)、肉、魚、卵、野菜から作られる米料理
?サモサ…ミンチ肉などが入った揚げ餃子のような料理
チキンカレー、キーマ豆腐カレーともにスパイスが効いていてとてもおいしかったです。
またビリヤニは初めて食べましたが野菜がたっぷり入っていて食べやすかったです。今回作ったサモサはニンジンがメインでカレー味でした。こちらは春巻きの皮でも作れるそうなので興味がある方は是非作ってみて下さい。
また、今回の試食会には主催者であるカジ?コスルーさんのお子さんのお友達やそのご家族が多く参加されているような印象でしたが、さいたま市の生涯学習情報システムに案内が掲示されていますのでそこから申し込み、参加することも可能です。
さいたま市生涯学習情報システム https://gakushu.city.saitama.jp/
日本での2019年の認知度は、一般社団法人日本フェアトレード?フォーラムの調査によると32.8%と低いのが現状です。
(一般社団法人日本フェアトレード?フォーラム fairtrade-forum-japan.org/archives/357)
その理由として日本で貧困国の状況について報道される機会が少なく、ヨーロッパに比べて関心が低いことを挙げられていました。また、問題点としては中間搾取により、フェアトレードの成果が?実際にはどれほど貧困国の支援になっているのか分からないとおっしゃっていました。
最後に私たちに今できることをお尋ねしたところ、まずはフェアトレードについて理解することが一番大切であるとおっしゃっていました。そこで今回はフェアトレードについてここで紹介します。
フェアトレードジャパンによると
「フェアトレード」とは、直訳すると「公平?公正な貿易」。つまり、「開発途上国の原料や製品を適正な価格で継続的に購入することにより、立場の弱い開発途上国の生産者や労働者の生活改善と自立を目指す貿易のしくみ」をいいます。
では、実際にはどのような商品についているのでしょうか?
例)コーヒー チョコレート バナナ ワイン コットン製品 切花 などです。
フェアトレード商品が見分けられるように認証ラベルが決められていますので代表的な2つを紹介します。
まず1つ目は、国際認証フェアトレードラベルです。こちらの認証ラベルは世界で最もよく知られているものであり、社会的、環境的、経済的基準について定めた国際フェアトレード基準を満たしたものです。
http://kakehashi.titicaca.jp/fairtrade/
2つ目はWFTOマークです。こちらのマークはWFTO(世界フェアトレード連盟)に加盟し生産者の労働条件、賃金、児童労働、環境などに関して基準を満たしていることを認められた団体が取得するマークです。
wfto-africa.org
その他にも各企業や団体が決めたマークが存在します。
?生産者の労働条件、生活が改善すること
?環境保全につながること
?消費者が生産者の労働環境や商品の価値について考える機会になる
?他の商品に比べて価格が高いこと
?厳密に定められた基準がないこと
?国や地域によって認知度に差がある
?イオン 「フェアトレードチョコレート」
?イオン 「グリーンアイ オーガニック ジャム」
?成城石井 「グリーンドリーム 有機フェアトレード」
?コープ 「フェアトレード生産農園限定セイロン紅茶」
?ミニストップ 「フェアトレード ホットコーヒー」
上記で紹介したように意外と身近でもフェアトレード商品を見つけることができます。
今回フェアトレードについて調べる中で改めて日本での認知度の低さを痛感しました。
また、フェアトレード商品を買うことが「特別」なことではなく、「当たり前」のこととして社会に広がると良いと思いました。これからさらに、自分自身ももっとフェアトレードについて正しく理解していきたいです。
最後に取材を快く受けてくださったカジ?コスルーさんをはじめ協力してくださった皆様に感謝いたします。ありがとうございました。
今回、取材を引き受けて頂いた「コポトッコ バングラデシュ」さんと紹介してくださった「夢工房 MARUYAMA」さんのホームページのリンクを挙げておきます。是非ご覧ください。
?「コポトッコ バングラデシュ」
www.kopotokko.com/
?「夢工房 MARUYAMA」
https://www.urawa-yumemaru.com/