Faculty of International Studies
更新日:2020年09月04日
研究紹介
【国際学部】専任教員が国際シンポジウム(オンライン)に参加しました。(西山暁義教授)
国際学部の西山暁義教授が、9月2日、ベルリンのポーランド科学アカデミー歴史研究センター(ブラウンシュヴァイクのゲオルク?エッカート国際教科書研究所などが協賛)で行われた「国境を越える歴史教科書—第二次世界大戦についての共通の語りは可能か」(Transnationale Geschichtsbücher: Kann es eine gemeinsame Erzählung über den Zweiten Weltkrieg geben?)と題する国際シンポジウム(オンライン)に4人のパネリストの一人として参加しました。
このシンポジウムは、さる6月2日にドイツ?ポーランド共通歴史教科書の第4巻が刊行されたことを記念するものです。この教科書は中等教育初期段階向けで、2015年から刊行されてきましたが、第4巻は第一次世界大戦終結(1918年)からポーランドのEU加盟(2004年)までを扱う最終巻となります。
ドイツ?ポーランド共通歴史教科書第4巻の表紙(ドイツ語版) |
ドイツ?ポーランド共通歴史教科書は、2つの国の学校で正規の教科書として使用可能な歴史教科書としては、ドイツ?フランス共通歴史教科書に継ぐ試みで、2008年に刊行が決定されて以来、12年間におよぶ長いプロセスを経て完結しました。
このシンポジウムでは、開催前日の9月1日が、この教科書第4巻で扱われた、1939年にドイツ軍がポーランドに侵攻し、第二次世界大戦が開始された日であること、また、2020年が終戦75周年であることを想起し、かつて対立関係や戦火を交えた両国がどのようにしてともに歴史を語ることができるのか、同じできごとについての異なる経験や記憶はどのように学ぶべきなのか、ということがテーマとなりました。
西山暁義教授は、このシンポジウムのパネリストの一人として、東アジアにおける同様の試みや、ヨーロッパの共通教科書との比較や参照可能性について討論しました。
このシンポジウムの内容については、下記をご覧ください。
http://www.cbh.pan.pl/de/online-debatte-transnationale-geschichtsb%C3%BCcher