Faculty of International Studies
更新日:2023年11月16日
授業紹介
【国際学部】西山ゼミが徳島県でゼミ合宿を行いました
2023年度の3年西山ゼミ(国際専門演習)では、9月14日から15日にかけて徳島県で合宿を行いました。
初日は鳴門市ドイツ館に集合して館内を見学後、板東俘虜収容所跡地と霊山寺を訪れました。
ドイツ館では、館長の森清治さんにガイドをしていただきながら板東俘虜収容所の設立の経緯や運営形態、板東の人々とドイツ俘虜の関係等多くのことを学びました。収容所内新聞やコンサートプログラム等の収容所内で発行された出版物やドイツ兵の日常を再現したジオラマを見て、ドイツ兵が持つ先進的な技術や知識が存分に発揮できていたのはドイツ兵を1人の人間として尊重するという松江豊寿所長の方針があったからだと感じました。
館長の森さんは学生からの質問にも詳しく答えてくださいました。特に映画「バルトの楽園」と実際の板東俘虜収容所の違いについてのお話に驚いた学生が多かったようです。映画ではドイツ兵が主催した第九の演奏会に板東の人々も招かれて大団円を迎えるのに対し、実際に開かれた演奏会は収容所内部のドイツ人向けのもので、一般には非公開の演奏会でした。合宿後の発表でもこの点には多くの学生が言及し、フィクションと実際の出来事の間で違いが生まれる理由等考察を重ねていました。
ドイツ館見学後は森さんに案内していただき、板東俘虜収容所跡地に向かいました。収容所の基礎や慰霊碑が残されている場所で、当時の収容所内の生活に各々が思いを馳せていました。
その後、四国八十八ヶ所霊場の第一番札所である霊山寺に立ち寄りました。真言宗の開祖である弘法大師(空海)は修行のために四国を行脚したといわれており、その道のりをたどる遍路巡礼の旅は、白装束に身を包んだお遍路さんでにぎわっていました。
今回私たちが宿泊したベイリゾートホテル鳴門海月は、鳴門の渦潮に最も近い宿と謳われており、この日も大鳴門橋を一望することができました。また、徳島ではぐくまれた海の幸や自然の恵みがふんだんに使われた朝食をいただき、味覚でも土地を堪能することができました。
二日目は鳴門大橋遊歩道「渦の道」を通り、世界最大級の鳴門の渦潮をより近くで体感しました。眺望室のガラスの床のから覗いた渦潮の迫力に皆興奮していました。
西洋名画を陶器の大きな板に焼き付けて再現した“陶板名画美術館”である大塚国際美術館では、原寸大で出来ている数多くの作品に触れることが出来ました。中でも、ルネサンス3大巨匠の1人であるミケランジェロが描いた「システィーナ礼拝堂天井画および壁画」の原寸大は目を惹くものがあります。そこには長椅子が設置されているため、ゆっくりと鑑賞できるのも、大塚国際美術館ならではのダイナミックな環境展示です。
事後学習として、一人一人が印象に残った作品をプレゼンしました。私(國分)は、様々な画家による同じテーマの作品を見比べることが出来る点に惹かれ、「受胎告知」の比較をしました。この比較は、幅広い時代や国、異なる作者の作品が一堂に会する大塚国際美術館だからこそ可能となる展示方法であると感じました。このように、短い時間ではありましたが、それぞれとても有意義な時間を過ごすことが出来ました。
徳島合宿は、私たちにとって非常に貴重な経験の一つです。ドイツ館や大塚国際美術館でのディスカッションおよび意見交換を通じて、新たな視点やアイデアを得ることができました。また、普段ゼミで学んでいる専門知識をより豊かにし、より幅広い視野を持つことにつながりました。さらに、渦潮見学をはじめとする徳島ならではの様々な活動を通じて、ゼミメンバーの絆を築く機会でもありました。これらの経験は、私たちの学業や将来のキャリアにおいて、大いに役立つものであると確信しています。最後に、森館長をはじめ、ご支援いただいた皆さまに心からお礼申し上げます。
国際学部3年 西山ゼミ M.O, A.N, M.K.