Faculty of International Studies
更新日:2024年01月19日
学生の活動
【国際学部】留学体験記「アメリカ留学の足跡」
K.O.さん(現4年生)
留学先:セントラルワシントン大学(アメリカ)
留学期間:2022/09/21~2023/09/20
私は、共立女子大学の派遣留学プログラムで、2022年の9月から約9カ月間アメリカ合衆国ワシントン州のセントラルワシントン大学に留学していました。
個人差はありますが、留学前は、現地プログラムの申し込みやビザの発行、SIMカード購入、寮の確保、保険への加入、予防接種、虫歯等の治療などでかなり忙しいです。様々な準備を同時に進めていく必要があるため、やるべきことを可視化して、着実にこなしていきました。
さらに私は、留学先各所への問い合わせとして、自分から積極的にメールでのやり取りをしたり、インターネットや大学内にある留学経験者の報告レポートなどを参考に、情報収集をしたりしていました。準備中は、困難に直面することもありますが、必要な場合は大学の力を借りました。セントラルワシントン大学は、共立女子大学の提携校なので、大学の国際交流担当の方を通して、現地との問題を相談?解決できる場合が多いです。派遣留学の強みといえます。
また事前勉強として、国際学部のGSEプログラムで、英語による授業を受けたり、共立アカデミーの英会話講座を受講したり、幅広い分野を英語で学ぶオンラインプログラムに参加したりしました。2020年に、大学へ進学した頃は、竞彩足球比分_澳门皇冠足彩-体育|在线感染症の影響で、在学中に留学が実現できるかどうか定かでなかったので、もし、できなかった場合を考え、大学1年生の頃から総合的な英語力の向上や、グローバル問題や文化に関する知識の習得、自己表現力の強化に取り組んでいました。これらが結果的に、留学の事前勉強になったので良かったです。ちなみに、コロナ禍に、偶然、セントラルワシントン大学のオンラインプログラムに参加したことが、当該大学を留学先として決めた一番の理由です。
留学の成果の一つに『主体性の高まり』がありますが、この点に関しては、上記の留学準備の段階で既に始まっていました。留学前も留学中も、与えてもらうのを待つのではなく、自分から得たいものを取りに行くことが「間違いを恐れない姿勢」や「チャンス?運を逃さない力」につながると考えます。
ほとんどの授業が面白かったですが、特に印象に残っているのは、TOEIC対策授業内で実施されたTOEICのリスニング問題作成です。各グループ、自分たちが出演するムービーを撮影し、そのストーリーに合わせたリスニングの問題用紙を作ります。そして実際に、クラスでショートムービーを上映し皆でリスニング問題を解いていきました。本来のTOEICリスニングは、ビジネスのシチュエーションがほとんどですが、今回は「寮での友達同士のやり取り」や「新婚夫婦の物件探し」といった一味違ったリスニング問題を楽しむことができました。また、リスニング問題用紙の作成時に、実際のTOEIC問題集を参考にして「どのような点が質問になりやすいのか」といった問題制作者側の意図を考える機会もあったため、この活動は、その後のTOEIC勉強や受検に役立っています。
留学という貴重な機会をより有効活用するために、勉強以外にも色々なことに挑戦しました。全ては挙げられませんが、参加したイベントをいくつか紹介します。
キャンパス内では、毎日必ずどこかでイベントが実施されています。セントラルワシントン大学の学生だからこそ参加できるものもあったので、掲示板に貼りだされているイベントポスターや学期中の全イベント紹介ブック等をこまめに確認して、イベント探しをしていました。どのイベントも充実していましたが、特に、セントラルワシントン大学の教授らの講演会は、非常に勉強になりました。イベントのテーマは「リーダーシップ」。毎月異なる学部の教授を招き、各教授の考える「リーダーシップ」とは何か、どのような経験が自らのリーダーシップにつながっているのか、などを楽しくお話してくださいました。参加者とのディスカッションタイムもあり、初対面の方と英語で意見交換をする良い練習になりました。
キャンパス外では、大学で実施されたボランティアフェアで見つけたクリスマスコンサートのボランティアに参加し、仕事を手伝いつつ沢山の参加者やスタッフらとコミュニケーションを楽しみました。また、一人でジャズバンドのダンスパーティーにも参加してみました。ジャズダンスの経験が全くなかったのですが、初めて会う見ず知らずの方がバンドの音楽に合わせて、ダンスの基礎を教えてくださり、とても新鮮で刺激的な時間を過ごすことができました。
冬休み期間の前半は、キャンパス寮のルームメイトの実家に滞在していました。ショッピングモールへ買い物に行ったり、ホームピザを作ったり、レストランへ食事に行ったり、家でゆったり映画を見たり、ボーリング場に行ったり、現地のダイソーに行ってルームメイトの買い物を手伝ったり、シアトルへ旅行に行きました。その期間は本当に楽しかったですし、ルームメイトと彼女の両親には心から感謝しています。
学期中は、同じUESLプログラム(University English as a Second Language)を受講していた他の学生と共に、大学近辺のレストランやカフェに行きましたし、正規授業を履修した際に、知り合った学生とキャンパス内のカフェでゆっくりお話しすることもありました。また、様々な国際問題を議論するクラブにも所属していました。ファシリテーターの部長を中心に、毎週異なるトピックに関して皆で話し合いました。国際色豊かなクラブだったので、各国の文化を反映した意見を聞くことができて大変貴重な経験でした。さらに、サンクスギビングやクリスマスといったイベント時には、UESLの先生宅で食事会が開かれ、プログラム受講者が集合し、皆でパーティーを楽しみました。
自分が留学前に立てた目標の中に「人とのかかわりを学びたい」というものがありましたが、留学中は本当にたくさんの人?考え方?価値観に出会い、良い刺激を受け?与えることができたと確信しています。
留学を通して、「第二言語習得論」に、より一層関心が深まりました。第二言語習得論を卒業研究のテーマとして定め、現在卒業論文執筆に向けて準備を進めています。留学前に共立の授業で第二言語習得論について学び、留学中は実際に第二言語を習得する側として生活していたことから、学びと経験が合致しより深く研究してみたいと思いました。
また、留学前はライティングがあまり得意ではなかったのですが、留学中は、エッセイやテストを通して英語で「書く」機会がたくさんあったので、語彙や表現方法の幅が広がったという点でライティングスキルも上達したと思います。実際に、先日受験したIELTSのプログレスチェックテストのライティングでは、以前(2年次)に受験した時よりもかなりスムーズに、且つ楽しく解答することができました。
さらに、身体?精神共に大きな負荷がかかる異国の地での生活においては、ストレスを感じた時に、どのように対処するか把握しておくことが非常に重要だったため、自分の心が弱くなってしまった時、適切に、そして客観的に自分と向き合う「ストレスマネジメント」が以前よりも上手くなったように思います。
そして、寮での滞在中やクラス内、キャンパス内外のイベントでは、他の文化の人と交流することが多かったので、違いを受容する寛容な姿勢が養われました。同時に、他の文化やそのたちの価値観に触れることで、相対的に私たち日本人の文化やアイデンティティについても考える機会を持つことができました。これからの人生で、このような異文化コミュニケーションの知識が少しでも役に立つ場面に出会えたらいいなと強く思います。
最後に、今回の留学を様々な面でご支援くださった沢山の方々に心から感謝申し上げます。